Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
山口 尚登*; 遊佐 龍之介*; Wang, G.*; Pettes, M. T.*; Liu, F.*; 津田 泰孝; 吉越 章隆; 虻川 匡司*; Moody, N. A.*; 小川 修一*
Applied Physics Letters, 122(14), p.141901_1 - 141901_7, 2023/04
被引用回数:3 パーセンタイル:85.09(Physics, Applied)単層BMをコートしたLaBの仕事関数の低減に関して報告する。hBNでコートされた領域は、非被覆あるいはグラフェンコートされたLaB(100)単結晶領域に比べて仕事関数が低下していることが、光電子顕微鏡(PEEM)および熱電子顕微鏡(TEEM)実験から分かった。グラフェンコートに比べてhBNコートされたLaB(100)では、非常に大きな仕事関数の低下が起きることが、DFT計算から定性的に分かった。計算に酸化層を考慮すると、計算と実験の間の整合性が改善された。放射光XPSによって、我々のLaB表面に酸化層が実在することを確認した。
小川 修一*; Zhang, B.*; 吉越 章隆; 高桑 雄二*
Vacuum and Surface Science, 64(5), p.218 - 223, 2021/05
放射光を用いたリアルタイム光電子分光法により、Ti(0001)およびNi(111)表面での酸化反応速度を観察し、酸化状態および酸化物の厚さを測定した。Ti(0001)表面が1.2nmのTiOで完全に覆われた後、400CでTiイオンがTiO表面に拡散することにより、n型TiOの急速な成長が進行した。TiO表面での酸素の取り込みが飽和しているということは、TiO表面への酸素の付着係数が無視できるほど小さく、TiのTiO表面への偏析がTiOの成長を開始するきっかけになっていることを示している。350CのNi(111)表面では、熱的に安定なNiOが優先的に進行し、その後、p型NiOの成長が始まった。NiO厚さの時間変化は対数成長モデルで表され、NiO成長はNiO表面への電子のトンネル現象に支配されている。
角谷 正友*; 隅田 真人*; 浅井 祐哉*; 田村 亮*; 上殿 明良*; 吉越 章隆
Journal of Physical Chemistry C, 124(46), p.25282 - 25290, 2020/11
被引用回数:10 パーセンタイル:40.15(Chemistry, Physical)O分子ビームによるGaN表面[極性Ga面(+c), N面(-c)および無極性(100)()面]の初期酸化をリアルタイム放射光X線光電子分光法およびDFT分子動力学計算によって調べた。三重項Oが+c面のブリッジ位置において解離または化学吸着し、N終端-c面では、O分子は解離化学吸着のみであることが分かった。面では、Oの解離吸着が支配的であるが、極性表面に吸着したO分子の結合長および角度が異なることが分かった。スピンと極性を考慮した計算モデルが金属酸化物とGaNのデバイス界面の理解に有用であることが分かった。
小川 修一*; 吉越 章隆; Tang, J.*; 堰端 勇樹*; 高桑 雄二*
Japanese Journal of Applied Physics, 59(SM), p.SM0801_1 - SM0801_42, 2020/07
被引用回数:5 パーセンタイル:33.01(Physics, Applied)この論文では、SiO/Si界面付近の点欠陥生成を介したSi酸化反応の統一モデルに関するレビューをする。この点欠陥は放出されたSi原子と空孔からなり、このダングリングボンドにおいてO分子の解離吸着が起きる。点欠陥の生成速度が、酸化にともない誘起される歪み、SiとSiO間の熱膨張係数の違いに起因する熱歪み、熱励起によるSi放出の速度および吸着熱の組み合わせによって与えられることを示す。
大野 真也*; 田中 一馬*; 小玉 開*; 田中 正俊*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿*
Surface Science, 697, p.121600_1 - 121600_6, 2020/07
被引用回数:1 パーセンタイル:6.04(Chemistry, Physical)放射光高分解能光電子分光法によってシリコン(113)表面の初期酸化を調べた。本研究では、Si2pとO1s光電子スペクトルから酸化物の厚さおよび組成を評価するとともにSiO/Si界面のひずみを評価した。Si2pから酸化成分(Si, Si, Si, Si)を分析した。また、O1sスペクトルは、低結合エネルギー成分(LBC)および高結合エネルギー成分(HBC)に分離された。非熱酸化プロセスを調べるために、並進運動エネルギー()を高めることが可能な超音速シード分子ビーム(SSMB)を使った。酸化物の品質と酸化速度が、を変えることで大きく変わることが明らかになった。
吉越 章隆
放射光, 32(4), p.185 - 198, 2019/07
放射光軟X線光電子分光は、固体表面の化学状態の精密分析に適した手法である。SPring-8の軟X線放射光を使うと気体孤立分子の固体表面との間で起きる化学反応を実時間"その場"観察する放射光リアルタイム光電子分光が可能となる。酸素分子による表面酸化は、半導体絶縁膜の形成などの表面機能化や燃料電池の電極反応、三元触媒反応や錆(腐食現象)などナノテクノロジー, 環境・エネルギー, 物質・材料のさまざまな研究分野に関係する重要な反応である。本稿では、シリコン単結晶の表面酸化における酸素吸着反応に焦点を当てる。著者が進めてきた一連の研究の紹介を通して、固体表面における分子吸着反応研究の重要性とそのメカニズム解明あるいは新規反応探索に対する放射光リアルタイム光電子分光の有用性を述べるとともに将来展望を試みた。
岡田 隆太; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 山田 洋一*; 佐々木 正洋*
Applied Physics Express, 8(2), p.025701_1 - 025701_4, 2015/02
被引用回数:7 パーセンタイル:30.95(Physics, Applied)並進運動エネルギーが26meVから2.3eVの範囲の酸素分子によるのGe(111)-c(28)表面の室温酸化を研究した。酸化中のその場放射光光電子分光を行い、調べた全てのビームエネルギーに関しておおよそ0.52MLに対応する酸化膜で覆われることがわかった。加えて、表面酸化物の状態は、並進エネルギーに依存することがわかった。これらの結果は、Ge(111)-c(28)の極薄表面酸化物の精密制御を示している。
吉越 章隆; 寺岡 有殿; 岡田 隆太; 山田 洋一*; 佐々木 正洋*
Journal of Chemical Physics, 141(17), p.174708_1 - 174708_7, 2014/11
被引用回数:8 パーセンタイル:29.76(Chemistry, Physical)酸素分子の並進エネルギーを2.2eVまで変えた時のGe(100)21表面の飽和酸化まで表面状態をその場放射光光電子で調べた。飽和吸着酸素量が1モノレイヤー以下であり、Si表面酸化と大きく異なり酸化数が+2までであることが分かった。直接活性化吸着によるGe成分の増加を伴う吸着量の促進を観測した。本研究は室温における酸素吸着プロセスの基礎的理解に貢献する。
斉藤 健; 山本 博之; 山口 憲司; 仲野谷 孝充; 北條 喜一; 原口 雅晴*; 今村 元泰*; 松林 信行*; 田中 智章*; 島田 広道*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206, p.321 - 325, 2003/05
被引用回数:7 パーセンタイル:46.83(Instruments & Instrumentation)放射光を利用したX線光電子分光法(XPS)を用い、-FeSiの表面酸化過程を解析した。Si(111)基板表面に-FeSiを生成後、約2日間大気曝露を行い、表面酸化を試みた。XPSによりシリサイド表面の非破壊深さ方向分析を行った結果、シリサイドはアイランド状の構造をとっており、基板のSi表面も一部露出した構造をとっていることが明らかとなった。シリサイド精製時のアニール温度や初期膜厚の違いにより、表面組成が異なることが明らかとなった。シリサイド表面がSiリッチな状態の試料に関し表面酸化を行った場合には、表面に非常に薄いSiO薄膜が生成し、シリサイドがほとんど酸化されなかった。しかしながら、Feリッチな試料の場合にはシリサイドが著しく酸化されることが確認された。このことから、表面付近に生成するSiO酸化物相がシリサイド薄膜の酸化保護膜として機能していることが推測された。
Luo, G.-N.*; 山口 憲司; 寺井 隆幸*; 山脇 道夫*
Surface Science, 505, p.14 - 24, 2002/05
被引用回数:3 パーセンタイル:20.6(Chemistry, Physical)ケルビンプローブを用いて低エネルギーイオン照射による材料の表面特性変化を調べるための新しい装置を開発した。空間電荷によるプローブへの深刻な影響が明らかとなったため、模擬試験により、原因究明を行い、対策を施した。その結果、空間電荷による影響を著しく抑制することができた。初期のNiへのHeイオン照射実験によれば、低フルエンス時に仕事関数は減少するものの、その後フルエンスの増加とともに増加に転じ、最終的に一定となることがわかった。この挙動は2層表面モデルにより説明することができた。すなわち、まず最表面に弱く結合している吸着層が照射によって取り除かれるため仕事関数は減少するが、その後nativeな酸化物が徐々にスパッタされることで仕事関数はNiの値に近づくべく増加する。スパッタと再吸着が均衡することで最終的に定常状態に到達する。このことは、非照射下での吸着/脱離実験によっても確認できた。
平林 孝圀; K.W.Sung*; 佐々木 貞吉; 佐伯 正克
Journal of Nuclear Materials, 175, p.78 - 83, 1990/00
被引用回数:9 パーセンタイル:67.1(Materials Science, Multidisciplinary)ステンレス鋼(SUS316)のトリチウム収着性に及ぼすベークアウトの影響を明らかにすることを目的とし、加熱酸化処理したステンレス鋼表面のトリチウム収着特性を調べるとともに、X線光電子分光法により表面構成原子の内殻軌道電子結合エネルギーのケミカルシフトを調べ、表面酸化層の化学状態を明らかにした。その結果、623150Kで加熱酸化処理するとトリチウム収着性が低下することを見出し、微量のCrO、NiFeOを含むFeOの薄い外層及び逆スピネル構造のFe(FeCr)Oの内層から成る表面被膜を形成することによりトリチウム収着抑制効果が現れると結論した。
吉越 章隆
no journal, ,
本講演では放射光を励起光源に利用したリアルタイム光電子分光によって明らかとなったシリコン単結晶表面酸化反応の研究を中心に紹介し、ナノテクノロジー開発における表面化学研究の重要性と将来展望を議論する。
Tang, J.*; 小川 修一*; 吉越 章隆; 石塚 眞治*; 高桑 雄二*
no journal, ,
界面酸化速度(Rint), 酸化状態(Si, Si, Si, Si), 酸化誘起歪(Si, Si)の大きさを酸化中同時モニターするために、O圧力(PO)に依存したOSiO/Si界面でのO反応キネティクスをSPring-8のBL23SUにおいてリアルタイムX線光電子分光を使って調べた。表面酸化後、POを増やすと非線形(Rintは(PO))な振る舞いをした(ここでnはSi(111)およびSi(001)基板に対して概ね0.5)。結果は酸化誘起歪によって生成する欠陥がSiO/Si界面でのOの活性な解離吸着サイトであるという酸化モデルによって解釈できる。さらに、表面酸化中にPOを増やすとSiとSiが界面参加開始時点で大きく変化することもわかった。
山田 高寛*; 吉越 章隆; 伊藤 丈予*; 淺原 亮平*; 野崎 幹人*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
no journal, ,
高性能GaN MOSデバイスの実現には、高品質な絶縁膜/GaN界面の形成が不可欠である。自然酸化膜の存在やプロセス中の界面層の成長などを考慮するとGaN表面の酸化の制御は重要である。本研究では、熱酸化したGaN表面の酸化物形成過程について評価した。
津田 泰孝*; 牧野 隆正*; 塚田 千恵; 吉越 章隆; 福山 哲也*; 岡田 美智雄*
no journal, ,
酸化は腐食過程の中でも最も主要なものの一つである。CuPd合金は触媒作用を持つことで知られ、その表面酸化過程が注目される。本発表では、CuPd(111)表面について、分子ビームを使った初期酸化過程を詳細に調査した。その場光電子分光測定はSPring-8 BL23SUの表面化学装置にて行った。Arスパッターとアニール後の単結晶CuPdを使った。酸素雰囲気への曝露酸化に比べて、分子ビームによる酸化は反応性が高くなることが分かった。また、基板温度の上昇に伴い表面原子拡散が起きることが示唆された。
津田 泰孝*; 牧野 隆正*; 塚田 千恵; 吉越 章隆; 福山 哲也*; 岡田 美智雄*
no journal, ,
酸化は腐食過程の中でも最も主要なものであり、その理解は耐腐食性材料開発に重要である。本研究では、CuPt(111)表面の初期酸化過程を大型放射光施設SPring-8 BL23SUに設置された表面化学反応解析装置を用いて調べた。清浄表面に並進エネルギー2.3eVの超音速酸素分子線を照射し、酸化後の表面を放射光X線光電子分光で分析した。Cu LMMオージェ電子スペクトルおよびCu-2p XPSスペクトルから、表面銅酸化物が生成することがわかった。一方、Pt-4f XPSスペクトルから、Pt酸化物生成の成長は見られなかった。また、同じ露出量で比較したとき、CuPd(111)表面はCuAu(111)表面と比べて酸化反応性が低いことがわかった。
角谷 正友*; 津田 泰孝; 隅田 真人*; 吉越 章隆
no journal, ,
高品質な金属-酸化膜-半導体(MOS)構造をGaNで実現するために、酸化過程を明らかにすることを目的として放射光X線光電子分光(XPS)を用いて、HO, O, NO, NOの各種酸化ガス暴露下でのGaN極性表面、m表面の酸化状態を調べた。熱力学的にはHOは酸化力が小さいにもかかわらず反応性が高いことが分かった。NOとNOは酸化力は高いが、酸素の吸着はほとんど起こらなかった。+c面では、OとHOの場合、2つの酸化状態が存在する。初期酸化ではO分子の物理吸着が支配的である。HO分子では、解離と分子状吸着が共存する。GaNのm面では化学吸着が支配的であり、安定なGa-O結合が形成される。これらの状態は、表面上の電子スピンとGaNの極性の両方を考慮した密度汎関数分子動力学計算によるシミュレーションで良く説明できた。